日常から幻想世界へ
JERA川崎火力発電所 夜景撮影会
2024.3.29
1961年に石炭火力発電所として誕生して以来、首都圏への電力供給という大きな役割を担い続けてきた川崎火力発電所。当時の最新技術を積極的に取り入れたLNG火力発電所へとリプレースを行い、2017年には全ての工事を終え、最新鋭のLNG火力発電所(当時)として新たなスタートを切りました。現在も地球に優しい発電所として電気の安定供給に努めています。地域とともに歩み続けてきた発電所を「もっと身近に感じてもらいたい」、「新しい魅力を発見してもらいたい」という想いから、川崎産業観光振興協議会が主催する「川崎工場夜景撮影ツアー」の撮影地の1つとして川崎火力発電所を活用してもらうことに。2024年3月15日、同発電所で初となる発電所敷地内からの夜景撮影会が実施されました。
天に向かって伸びる煙突、さまざまな燃料を貯める巨大なタンク、建物の壁や地を這うように敷設された無数の配管など、工場には日常の暮らしでは目にすることのないダイナミックな構造物が多くあります。昼間は、力強さや働く人々の活気が感じられますが、夜になるとその雰囲気は一変。夜の帳を背景に、きらめく建屋が浮かび上がってきます。静けさの中で時折聞こえる機械音と相まって、そこには幻想的とも言える光景が広がります。
神奈川県川崎市の南東部にある臨海部は工場夜景が見られることで人気のエリアで、2008年頃から注目を集めるようになり、今では地域の観光資源の一つとなるほどの人気を博しています。
そんな、京浜工業地帯の一部で、多くの工場が集積する中に川崎火力発電所があり、普段は関係者以外立ち入りができない敷地内をツアー参加者に開放しました。
当日は40名の参加者が発電所員の案内のもと敷地内をめぐり、各撮影スポットでは20分ほどの時間を設けて自由に撮影を楽しんでいただきました。発電所建屋の全景、設備のディテール、また敷地内から見える対岸の工場群など、自分だけのアングルを探しながら、思い思いに撮影を満喫されていました。
目玉の撮影スポットの一つが「排熱回収ボイラ*」です。隣接する建屋の屋上から眺める設備は迫力満点。電灯が浮かび上がらせる無機質な姿は、美しく見せるために飾り付けられたイルミネーションにはない建物の機能美を際立たせます。
*ガスタービンで発電した後の燃焼ガスの排熱を利用し、蒸気タービンを駆動させるための蒸気を発生させる設備
今回の撮影会は、夜間での実施ということもあり、各地に発電所員を配置し、足元に灯りを設置するなど最後まで安全に撮影を楽しんでいただくため細心の注意を払いました。川崎火力発電所はこれからも皆さまに愛される発電所であり続けるために、地域と連携してJERAならではの取り組みを通じて社会・コミュニティの発展に貢献してまいります。