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ふたば未来学園の学生と描く!広野火力発電所壁画アートプロジェクト

最終回
みんなの壁画、いよいよ完成!

2024.1.24

8月20日からスタートした、ふたば未来学園の学生たちと壁画を描くプロジェクト。2度にわたるワークショップでは、立場や年齢の異なる皆さんがそれぞれの想いを言葉にし、徐々に壁画で表現したいテーマなどが固まっていきました。第3回となる今回は、ついに実制作に入ります。JERA広野火力発電所構内にある大きなトンネルに、どんな壁画が出来上がるのか。壁画制作や完成披露式の様子をお伝えします!

みんなの意見をひとつに!最終ラフがついに決定!

11月20日。真夏の暑い日から始まったこのプロジェクトもいよいよ最終段階を迎えました。この日は、最終ラフの発表と待ちに待った壁画制作を体験する日!用意されたヘルメットや作業着を見て、思わずテンションの上がる学生さんたちに、広野火力発電所 永徳所長がエールを送ります。

「1980年に1号機が稼働開始してから43年。構内にトンネルがある発電所は珍しく、このトンネルは広野火力発電所の『シンボル』のような存在になっています。今回の壁画がこれからも永遠に未来に受け継いでいけるような、素晴らしいものになってくれるとうれしいです」

そしてついに、待ちに待った最終ラフの発表です!実は前回のワークショップの直後、再度発電所の方々の仕事ぶりを見学し直したというOVER ALLsの山本さん。ワークショップで「この仕事をかっこいいと思っているし、誇りをもって働いています」と語った南双サービスの佐伯さんの1日に帯同し、そこで改めて感じた仕事のかっこよさや、安全への思いを表現すべく、壁画のイメージをさらにブラッシュアップさせてくれました。

山本さんが壁画制作の心得を次のようにレクチャーします。
「壁画を描く時に大事なことは『思いを込めて』『安全に』『楽しく真剣に』。この3つの心を忘れてしまうと、どんなに上手に描けても人々に感動を生む絵にはなりません。自分の絵だと思って『いい仕事』をしましょう!」

寒さも高さも何のその!安全への心を込めた壁画制作

トンネルの前に到着すると、足場の隙間から所々色付いた巨大な壁画が出現!現場では12月21日の披露式に向け、すでにOVER ALLsのアーティストが先行して制作を進めています。まずは2班に分かれ、ローラーの使用方法やコツを教わった参加者の皆さん。「細かい部分を塗る時はローラーの先を、真っ直ぐに塗りたい時は根元を使ってみてください」というアドバイスを受けますが、慣れない制作に戸惑いは隠せません。

しかし、これまで費やしてきた時間の全てはこの時のため!恐る恐る8m近く組み上げられた巨大な足場を登り、いよいよ制作開始です!

「こんな大きな壁にペンキを思いっきり塗ることができて、気持ちいい!」
「絵心なんてないと思っていましたけど、いざやってみると楽しいもんですね!」
「自分の描いたところが絵の一部分になるなんて感無量ですよ」
「描けば描くほど愛着が湧いてきますね。仕上がりが楽しみになってきました!」
初めはぎこちない手つきだったものの、徐々にコツを掴み無心に手を動かしていく皆さん。OVER ALLsも驚くほどのスピードで、むき出しになっていたコンクリートの部分が彩られていきます。
「想定していたよりも皆さん手際が良くて驚いています。これだけの人数で塗ってもらえれば今日で全て終わってしまうかもしれませんね」

学生さんも先生も発電所員もアーティストも。絵を描く人も、その作業の安全を見守る人もみんな一緒。
冷たい海風の吹く中、予定していた工程を全て終え、地上に降りて壁画の全景を眺める皆さんの「やり切った!」という晴れやかな笑顔から、今日1日の充実ぶりが伺えました。

ついに壁画が完成!感動の完成披露式

12月21日、大寒波が日本列島に近づく中、壁画の完成披露式が開催されました。当日はJERA関係者をはじめ、来賓の広野町長、ふたば未来学園校長、協力会社の方々など大勢の方にご参加いただきました。

式典は永徳所長、来賓の皆さまからのご挨拶、ワークショップメンバーのJERA鈴木さんによる今回のプロジェクトについて笑いを交えた紹介と進みます。

次に、壁画制作に参加した学生を代表して、2人の学生が今回のプロジェクトに参加してみての感想を聞かせてくれました。

「今までトンネルのような大きなところに絵を描いたことがなかったので、実際に描いてみてとても楽しかったです」
「普段、絵は1人で描くことが多いのですが、今回大勢で大きな絵を描くことができて、とても貴重な体験ができました。」

会議室での式典が終わり、皆さんでトンネルまで移動します。
期待に胸を膨らませながら歩いていくと、徐々にトンネルが見えてきました。前回の作業時には全体を覆っていた足場が取り外されており、クリアに見えるようになった壁画とご対面です。完成した壁画は細かな部分まで描き込まれており、まるで写真かのよう。「前回よりも解像度が上がってますね」「ラフ画も素敵だったけど、実物はもっと綺麗!」など、場の空気が盛り上がるのを感じます。

それぞれ写真を撮ったり、参加者同士で感想を言い合ったりなど、皆さん達成感を感じている様子。その後、参加者全員で壁画をバックに「広野最高!!」の掛け声とともに、最高の笑顔で記念撮影を行いました。

「どこを塗ったかわからなくなるくらいすごくて、びっくりしています。本当に私が塗ったのかな?って思ったくらいです」
「これから毎日、仕事の後にこのトンネルを通るのが楽しみになりました」
「この絵を見るたびに地元の人たちに応援されているような気がして嬉しいです」
「制作に参加していない学生もこの絵が見られるように、いつか観覧ツアーをして欲しい」
参加した方々は、披露式が終わっても名残惜しそうに絵を見つめていました。

約4ヶ月の期間をかけて、JERA、ふたば未来学園、OVER ALLsとたくさんの人が力を合わせて創り上げたトンネル壁画。そこには今回のテーマとして設定した「約束」「LOVE」だけでなく、一人ひとりの思いが込められています。
日々「安全」に電気を作り、人々の生活を支える発電所。ここで働く皆さんが帰りに毎日壁画を見ることで、きっと安全への思いを再認識してもらえるきっかけになってくれるはず。

最後に、広野火力発電所壁画アートプロジェクトに参加してくださったすべての皆さん、本当にありがとうございました!