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世界初となるTruck to Ship方式での船舶への燃料アンモニア供給の実施2024/07/17

 株式会社JERAは、本日、日本郵船株式会社(以下、「日本郵船」)が保有する2024年8月下旬に竣工予定のアンモニア燃料タグボート(以下、「A-Tug」)に、世界初(本日時点、日本郵船調べ)となるTruck to Ship方式での燃料アンモニアの供給を実施しましたので、お知らせします。

      (A-Tug 提供:日本郵船) 
(A-Tugと燃料アンモニアローリー 提供:日本郵船)

 

 本日実施した燃料アンモニアの供給は、当社が2024年5月27日に日本郵船と締結した燃料供給契約に基づき、横浜市港湾局の協力により横浜港本牧ふ頭で実施しました。供給した燃料アンモニアは、株式会社レゾナック(以下、「レゾナック」)が同社の川崎事業所において、使用済みプラスチックを原料の一部として製造している燃料アンモニアを使用しており、今後実施するA-Tugの海上試運転にも同燃料アンモニアを使用します。A-Tugの竣工後は、当社から用船者である株式会社新日本海洋社へ燃料アンモニア供給を実施します。

 

 アンモニアは毒性があり、取り扱う際には十分な安全対策が必要であることから、本日の供給に向けて、日本郵船やレゾナックをはじめとした関係者と協議を重ねてまいりました。具体的には、燃料アンモニアの安全な運用方法の確立、港湾地区への安全な輸送および受入体制の構築、漏洩した場合の安全対策を策定しております。

 

 当社は、「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、2050年時点で国内外の事業から排出されるCO2の実質ゼロに向けて、水素やアンモニアのサプライチェーン構築を進めています。このたびの燃料アンモニアの船舶への供給は、発電分野を越えて他産業分野での利用(マルチユース)に広げる脱炭素ソリューションの第一例となります。当社は、引き続き燃料アンモニアのパイオニアとして業界を越えた普及に貢献してまいります。
 

 また、燃焼してもCO2を排出しないアンモニアを船舶用燃料として利用することで、航海中の温室効果ガス(Greenhouse Gas)排出量を従来よりも大幅に削減することが可能となり、将来的には船舶のゼロエミッション化に大きく貢献するものと考えています。

 

※ 船舶への燃料供給手法の一つで、タンクローリーからフレキシブルホースを通じて船舶へ燃料を供給する方式