革新的な水電解技術を有する米国Power to Hydrogen社への出資について2024/08/21
株式会社JERAは、このたび、JERA Venturesを通じて米国のPower to Hydrogen社に対し約200万ドルを出資しましたのでお知らせします。
Power to Hydrogen社は、米国オハイオ州コロンバスに拠点を置き、低コストで水を電気分解して水素を製造できる革新的な水電解技術であるアニオン交換膜* (Anion Exchange Membrane:以下、AEM) 電解装置を開発・製造しています。
水電解技術では、分解する際に再生可能エネルギー由来の電気を活用すると、CO2を排出しないグリーン水素を製造することが可能です。
AEMは、太陽光や風力発電等、発電量が変動する再生可能エネルギーへの追従性に優れており、レアメタルを使用しないため低コストである点が特徴です。また、従来は耐久性に課題があるとされてきましたが、同社は装置の構造を工夫することでこの課題を克服しており、グリーン水素製造における有望な技術であると考えています。
当社は、2050年時点で国内外の事業からのCO2排出量ゼロを目指す「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、国内外の有力企業と連携しながら、低炭素水素・アンモニアのサプライチェーンの構築、拡大に取り組んでおります。
Power to Hydrogen社が開発するAEM電解装置が普及することでグリーン水素の生成が可能となり、グローバルな脱炭素化とエネルギー問題の解決への取り組みに貢献することを期待しています。
当社は、JERA Venturesを通じ、世界最大級のエネルギー事業者である当社の強みを価値として提供し、スタートアップの成長と共創を支援してまいります。
※ AEM:アニオン交換膜。AEM電解は、OH-イオンが高分子膜を介して正極から負極に移動することを特徴とする水電解技術。