フュージョンエネルギー実現に取り組む京都フュージョニアリング株式会社への出資について2025/09/09
株式会社JERA(以下、「JERA」)は、コーポレートベンチャーキャピタルであるJERA Venturesを通じて、フュージョン(核融合)エネルギーの実現を目指すスタートアップ企業の京都フュージョニアリング株式会社(以下、「京都フュージョニアリング」)に出資を行いました。
フュージョンエネルギーは、高温、高圧の条件下において軽い原子核同士が結合することにより発生する膨大なエネルギーです。燃料は主に海水から取り出すことができ、フュージョンエネルギーを用いた発電の過程においてCO2が発生しません。また、連鎖反応が起こらず原理的に危険性が少ない技術であり、高レベル放射性廃棄物が生成されないことから、次世代のクリーンエネルギーとして、環境・エネルギー問題の解決策として国内外で研究開発が加速しています。
京都フュージョニアリングは、フュージョン反応によって生じる膨大なエネルギーを効率的に回収・活用する熱サイクルシステムの実証試験を行う「UNITY-1」およびフュージョン燃料サイクルシステムの実証試験を行う「UNITY-2」のプロジェクトなどを通じて、フュージョンプラントの実現に不可欠なシステムの研究開発を推進しています。また、京都フュージョニアリングがプロジェクトリーダーとして始動したフュージョンエネルギー発電実証プロジェクト「FAST(Fusion by Advanced Superconducting Tokamak)」は、産学連携のもと2030年代の発電実証を目指しています。

ジャイロトロンシステム
(マイクロ波によるプラズマ加熱システム) 統合試験プラント「UNITY-1」
JERA グループは「JERA ゼロエミッション 2050」を掲げ、2050年時点で国内外の事業から排出される CO2の実質ゼロに向けて、再生可能エネルギーの導入拡大に加え、発電時に CO2 を排出しないゼロエミッション火力の開発に努めています。このたびの出資を通じて、フュージョンエネルギーにかかる新しい知見の獲得や実用化の可能性検討に取り組むとともに、日本におけるフュージョンエネルギー発電の早期商用化・産業化を支援することで、エネルギーの安定供給および脱炭素化に貢献してまいります。
【核融合反応と核分裂反応の違い】

【JERA Venturesについて】

JERA Venturesは、最先端の技術やビジネスコンセプトを有するスタートアップ企業、それらの企業と密接なネットワークを持つベンチャーキャピタルファンドに対し、総額 300 Million USDの戦略的な投資を実施するコーポレートベンチャーキャピタル。「本気で世界を変えたい人のSandbox(遊び場)になる。」をキーコンセプトとし、当社とスタートアップ企業の懸け橋を担い、エネルギー領域で世界を変えるチャレンジをするスタートアップ企業のよきパートナーとなることを目指している。
ホームページ:JERA Ventures | JERA
【京都フュージョニアリングについて】

会社名 |
京都フュージョニアリング株式会社 |
所在地 |
東京都大田区平和島六丁目1番1号 東京流通センター 物流ビルA棟 AW1-S |
代表者 |
小西 哲之 |
設立日 |
2019年10月1日 |
事業内容 |
フュージョンエネルギープラントのエンジニアリング事業 |
URL |