ペロブスカイト太陽電池の共同実証試験を横須賀火力発電所において開始 ~国内初となる火力発電所建屋での実証試験~2025/05/29
株式会社JERAは、積水化学工業株式会社(以下、「積水化学」)、三晃金属工業株式会社(以下、「三晃金属」)とともに、当社の子会社であるJERAパワー横須賀合同会社が保有する横須賀火力発電所(神奈川県横須賀市久里浜)において、フィルム型ペロブスカイト太陽電池(以下、「PSC」)を発電所建屋に設置する共同実証試験(以下、「本実証」)を開始しました。
なお、PSCの火力発電所建屋への設置は日本初の事例となります。
当社と積水化学は、2023年3月から横須賀火力発電所構内において、PSCの耐塩害性の検証、発電効率の測定などを共同で実施しており、本実証はこれに続く試験となります。さらに、金属屋根向けの設置施工方法の検討を目的に、三晃金属を加え、4月25日から横須賀火力発電所建屋においてPSCを設置し、設置方法、耐風性などの検証を開始しました。


PSCは、「薄く」・「軽く」・「柔軟」というメリットがあります。シリコン系太陽電池は重く、厚みもありますが、PSCは小さな結晶の集合体が膜となっており、曲げることができるとともに、軽量化も可能です。
このため、従来のシリコン系太陽電池では難しかった場所への設置が可能となり、再生可能エネルギーのさらなる導入拡大に貢献することができます。また、PSCの主な原料であるヨウ素は、日本の生産量が世界シェアの約3割を占めており、サプライチェーンを国内で安定して確保できることから、経済安全保障の観点でもメリットがあると考えています。
当社は、「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、再生可能エネルギーとゼロエミッション火力の導入拡大を進めています。PSCは、次世代の太陽光発電技術として大きな期待を集めており、本実証を通じて、当社の火力発電所における活用やお客さまへのソリューション提供をはじめとした様々な取り組みの検討を進めてまいります。