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日本初、水素専焼のゼロエミッション火力で発電した電力の商用利用 ーJERAの水素発電による東宝スタジオへの電力供給開始ー2024/11/29

 東宝株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松岡宏泰 以下「東宝」)と株式会社JERA(本社:東京都中央区、代表取締役会長 Global CEO:可児 行夫および代表取締役社長 CEO兼COO:奥田 久栄 以下「JERA」)は、国内最大規模の撮影スタジオである東宝スタジオにおける消費電力のCO2ゼロエミッション化に向けた取り組みを進めており、本日、JERAは、子会社であるJERA Crossを通じて東宝スタジオへの水素発電による電力供給を開始しましたので、お知らせします。
 水素専焼のゼロエミッション火力で発電した電力の商用利用は日本初(本日時点、JERA調べ)となります。

                                                                                                                       TM & © TOHO CO., LTD.

設備

仕様

水素受入供給設備(タンクローリー)

容量:3000Nm3/台 ×4

水素発電機(ガスエンジン)

発電容量:320kW/機 ×1

水素発電機(燃料電池)

発電容量:35kW/機 ×2

 

 

 

 

 映画を中心にエンタテインメント分野で事業を展開する東宝とエネルギー分野のCO2ゼロエミッションに先駆的な取り組みを進めるJERAは、東宝スタジオにおける消費電力のCO2ゼロエミッション化に向けた取り組みとして、2024年度より「24/7カーボンフリー電力」(注)の実現に向けた取り組みを進めてまいりました(2023年6月16日プレスリリース)。
 JERAは、袖ケ浦火力発電所(千葉県袖ケ浦市)構内において、水素発電設備の建設工事を進めてまいりました。このたび、建設工事および試運転が完了したことから、JERA Crossが東宝スタジオへのオフサイトでの電力供給を実施し、本日より水素専焼のゼロエミッション火力で発電した電力の商用利用を開始しました。東宝スタジオは、水素発電に加えてJERAの太陽光発電設備からの電力供給を導入しており、今後、東宝スタジオのすべての電力を24/7カーボンフリー電力とする取り組みを進めてまいります。
 東宝とJERAは、東宝スタジオにおける消費電力のCO2ゼロエミッション化に向けたロードマップを策定し、カーボンフリー電力の段階的な導入を通じてCO2の削減を実現するとともに、最終的には「24/7カーボンフリー電力」を実現し、持続可能な地球環境のための新たな可能性を拓いていきます。
 両社は、今回の取り組みを通じ、引き続きサステナブルな社会の実現に向けて取り組んでまいります。

 

東宝株式会社 代表取締役社長 松岡 宏泰 コメント
 このたび、JERA 様によるご協力のもと、映画を始めとする映像コンテンツの撮影やポストプロダクションなどを行う施設である東宝スタジオにて、最先端の技術を活用したカーボンフリー電力を使用する取り組みを開始することができました。
 映像制作において、地球環境に配慮したカーボンフリーを実現することは、エンタテインメント企業としての当社の社会的責任の一つであると考えています。これからも業界全体の脱炭素化を牽引し、環境に優しいクリーンな事業活動を推進しながら、世界中のお客様に感動をお届けできるよう努めてまいります。

 

株式会社JERA 代表取締役会長Global CEO 可児 行夫 コメント
 水素専焼のゼロエミッション火力発電の日本初の商用利用を迎えることができたことを心から喜ばしく思うとともに、こうした機会をいただけました東宝様に感謝を申し上げます。東宝様が進める100%カーボンフリー電力による映像制作は、エンタテインメント業界の脱炭素化の先駆けとなるプロジェクトです。この実現に向けて、JERAは今回のゼロエミッション火力発電に加え、再生可能エネルギーと最新のデジタル技術などを組み合わせて「24/7カーボンフリー電力」のご提供を目指してまいります。
 この取り組みでは、多様なチームがフラットに議論しながら東宝様との新たな価値創造にチャレンジしており、JERAのミッションが凝縮されたプロジェクトです。この取り組みをきっかけとして、引き続き当社は世界のエネルギー問題に最先端のソリューションを提供してまいります。

(注)「24/7(twenty-four seven)カーボンフリー電力」は、毎日24時間・毎週7日間、すなわち年間365日にわたってCO2を排出しない電力の名称です。なお、経済産業省の「電力の小売営業に関する指針」に従い、需要電力量の100%について、CO2ゼロエミッション電源を電源構成とし、非化石証書の使用による環境価値をともに供給することを意味しています。

 

【東宝スタジオにおける電力供給比率とCO2削減量の可視化イメージ】

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東宝株式会社:
映画・演劇・不動産・アニメの4つの事業を柱とし、世界中のお客様に感動をお届けするエンタテインメント企業です。
サステナビリティ基本方針ではエンタテインメントの提供を通じて、誰もが幸福で心豊かになれる社会の実現に向けて「朗らかに、清く正しく美しく」貢献することを掲げております。
https://www.toho.co.jp/

 

株式会社JERA:
東京電力株式会社(当時)と中部電力株式会社により2015年4月に設立された、グローバルな燃料・発電会社です。日本国内に約6,000万kWの発電資産を有し、約3割の電力供給を担う国内最大の発電事業者であり、海外でも約1,000万kWの発電資産を保有しています。2020年10月に、2050年に国内外の事業からのCO2排出量ゼロを目指し、「JERAゼロエミッション2050」を公表しました。再生可能エネルギーの拡大に加え、発電時にCO2を排出しない「ゼロエミッション火力」の開発に努めています。
https://www.jera.co.jp/

 

東宝スタジオ:
東宝スタジオは1932年の創立以来、『七人の侍』をはじめとする黒澤監督作品や『青い山脈』『駅』といった日本映画を代表する名作、また『シン・ゴジラ』、『ゴジラ-1.0』などの「ゴジラ」シリーズといった日本映画史に残る話題作を産みだし、テレビ・CMといったあらゆる映像の制作現場として、準備から撮影、仕上げまで一貫した作業環境を提供する日本最大規模の映像制作拠点です。
https://www.tohostudio.jp/

                 TM & © TOHO CO., LTD.