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LNGの安定的な確保に向けた豪州スカボローガス田の権益売買契約締結およびLNG売買に関する基本合意等について2024/02/23

株式会社JERAは、子会社のJERA Australia Pty Ltdを通じ、豪州のスカボローガス田の権益を取得することとし、本日、豪州エネルギー大手のWoodside Energy Group Ltd(以下、「ウッドサイド社」)との間で、同ガス田開発プロジェクト(以下「本プロジェクト」)の権益15.1%を取得することを定めた権益売買契約を締結しました。当社の権益取得額は、権益取得完了時までの当社権益持ち分の開発コストを含め、約14億米ドルとなる見込みです。今後、必要な許認可取得等の手続きを経て、権益取得を完了する予定です。

 

スカボローガス田は、西豪州北西部沖合の豪州連邦海域に位置するガス田です。本プロジェクトは、同ガス田から生産される天然ガスをプルート液化基地内で液化加工し、LNGを生産します。同ガス田のガス性状は、CO2含有率が0.1%未満と非常に低く、環境負荷の小さいLNGを確保することが可能です。

本プロジェクト全体のLNG生産量は最大で年間約800万トンを見込んでおり、当社は、最大で年間約120万トンの権益相当分のLNGを引き取ります。本プロジェクトは2021年11月に最終投資決定済みで、生産開始時期は2026年頃の予定です。

 

また、本日、ウッドサイド社との間で、同社ポートフォリオからの LNGの売買に関する基本合意書を締結しました。当社は本合意書に基づき、2026年から10年間、年間6カーゴ(約40万トン)のLNGをウッドサイド社より購入します。

 

さらに、本日、ウッドサイド社との間で、脱炭素事業における協業検討に関する覚書も締結しました。今後、ウッドサイド社とアンモニア、水素、CCS等における協業についても検討してまいります。

 

アジア地域においては、経済成長を支えるためのエネルギーの安定供給と脱炭素化の両立が求められています。他の化石燃料による発電と比較してCO2排出量の少ないガス火力発電は、発電出力が不安定な再生可能エネルギーを機動的に支えるという補完関係にあり、エネルギートランジションを進める上で不可欠なエネルギー源です。今後もエネルギー需要は拡大を続ける見込みであり、競争力あるLNGの安定的な確保が重要性を増す中、とりわけ日本をはじめとするアジア地域に近接する豪州産のLNGは重要な役割を果たすと考えます。

 

当社は、脱炭素社会の実現に向けたトランジション燃料として不可欠なLNGについて、長期にわたり培ってきたLNGバリューチェーン事業の経験を活かしながら、世界のエネルギー問題の解決、即ち、脱炭素化と安価で安定的なエネルギー供給の同時達成に向けて貢献してまいります。

 

・JERA代表取締役会長 Global CEO 可児 行夫のコメント

 世界のエネルギー問題解決には、信頼できるパートナーとチャレンジングな案件を一つ一つ仕上げていく地道なプロセスが前提となります。メグ・オニールCEOとはCEO同士のフランクな会話に感謝しています。今後、グローバルプレイヤーのWoodsideとLNG上流事業で信頼関係を拡大し、脱炭素を実現する新しい取り組みも同時に進めたいと思います。

 

<権益売買契約の概要>

売主

Woodside Energy (Australia) Pty Ltd

買主

JERA Scarborough Pty Ltd

対象資産

スカボローガス田権益 15.1%

(LNG年間最大約120万トン相当)

 

<LNG売買に関する基本合意書の概要>

売主

Woodside Energy Trading Singapore Pte Ltd

買主

株式会社JERA

契約期間

2026年4月~2036年3月(10年間)

契約数量

年間6カーゴ(約40万トン)

引き渡し条件

DES 

 

<脱炭素事業における覚書の概要>

契約当事者

Woodside Energy (Australia) Pty Ltd

株式会社JERA

協業検討対象

・低炭素アンモニアの製造・供給・調達

・水素・液化水素事業

・CCSを含む脱炭素事業

 

 

別紙:豪州ウッドサイド社と締結した契約等の概要[PDF: 1.91 MB]