米国・リンデンガス火力発電所6号機における水素混焼に向けたガスタービン改造工事の完了について2023/06/07
株式会社JERAは、米国・リンデンガス火力発電所6号機において実施していた水素の利用に向けたガスタービンの改造工事が完了し、隣接する石油精製所で発生した水素を含むオフガスと天然ガスの混焼が可能となりました。
水素は、経済合理性のある価格での調達およびキャリアの技術開発が必要なことから、日本での発電利用には時間を要すると考えられています。当社は、これら課題の解決に取り組むとともに、水素が調達可能な地域において、先行して発電所での利用を進めることで、今後のJERA国内外の発電事業に展開可能な技術力や経験の蓄積を目指しています。
当社は、JERA Americas Inc.を通じて、同発電所6号機において、米国の大手石油精製事業者であるフィリップス66のベイウェイ石油精製所から供給される水素を含むオフガスの混焼に向けたガスタービンの改造工事を進めることとしておりました(2021年7月28日プレスリリース)。
このたびの工事完了に伴い、同発電所6号機では最大で40%(体積比)までの水素混焼が可能となります。同発電所に隣接する石油精製所から供給される水素を含むオフガスの有効利用により、同発電所6号機および同石油精製所のCO2排出量の低減が見込まれています。
当社は、「JERAゼロエミッション2050」を掲げ、2050年時点で国内外の事業から排出されるCO2をゼロとするゼロエミッションに挑戦しています。当社は、これまでに参画してきた燃料上流から発電に至るバリューチェーンの強みを活かし、自ら主体的に脱炭素技術の開発に取り組むとともに、経済合理性を確保すべく努力を重ねていくことで、ゼロエミッションの実現に向けて取り組んでまいります。
発電所概要
事業会社名 |
Linden Cogen Holdings |
出資者 |
JERA (50%)、EGCO、日本政策投資銀行、GS-Platform Partners |
所在地 |
米国 ニュージャージー州リンデン市 (ニューヨーク市より南東に約30km) |
発電容量 |
97.2万kW |
発電方式 |
1-5号機 天然ガスコンバインドサイクル発電 6号機 天然ガスシンプルサイクル発電+排熱回収ボイラー なお、6号からの発生蒸気は1~5号機に送気され蒸気タービンで発電 |
商業運転開始 |
1-5号機 1992年 6号機 2002年 |
リンデンガス火力発電所