JERAの再生可能エネルギー戦略
「洋上風力発電」を新たなコア事業に。

Project

Introduction

「再生可能エネルギーと低炭素火力を組み合わせたクリーンエネルギー供給基盤を提供することにより、アジアを中心とした世界の健全な成長と発展に貢献する」。「洋上風力発電」は、JERAが掲げるビジョンの実現に向けて、重要な意味を持つ事業だ。同部門を牽引する責任者ふたりが、そのポテンシャルと未来を語る。

  • 執行役員
    グローバル再生可能エネルギー統括部 部長

    2021年入社

    ナタリー・オースターリンク

  • グローバル再生可能エネルギー統括部
    再生可能エネルギー計画部 部長

    1995年入社

    松田 健

※情報は取材当時のものになります。

Project 01

「再エネ」の未来を長期的な視点で描く。

再生可能エネルギーの
現状と課題について教えてください。

松田

再生可能エネルギーは天候などの自然に依拠するため、発電量・発電するタイミングをコントロールすることが難しい特性があります。効率の観点で言えば、電力需要に応じて発電することが望ましいのですが、蓄電池などの技術を組み合わせることでその欠点を補う取組みが進んでいます。ただし、再生可能エネルギー市場そのものは急拡大しており、それに伴い事業者間の競争も激化している状況にあります。

ナタリー

競争が激化する一方で、再生可能エネルギーのグローバルマーケットは、かつてない困難に直面しています。金利の上昇、資材価格の高騰はもちろん、サプライチェーンにおける資機材・タービン製造のキャパシティが不足しているなど、複数の事象が絡み合い、困難な状況がより複雑さを増しています。そして、もっとも難しいのが人財の確保です。グローバルで活躍した経験を持つプロフェッショナル、例えば洋上風力発電に関するエキスパートの採用などには、どの企業も苦労している状況だと思います。

そうした困難な状況において
JERAではどのような
再生可能エネルギー戦略を
打ち出しているのでしょうか。

ナタリー

JERAは開発に投資するだけではなく、自らがプロジェクトを実行・運営するプレイヤーとして再生可能エネルギー事業を展開しています。そのため私たちは、短期の利益を上げることではなく、長期的な視野に立った戦略を打ち出しています。私たちは再生可能エネルギーのグローバルマーケットにおいては、後発事業者の立場です。まずは、JERAの強みを活かしつつ、「選択と集中」が必要であると考えました。JERAにはこれまで国内外で大型の火力発電プロジェクトを組成してきた実績があり、日本国内で洋上風力の導入が進むという見立てから、再生可能エネルギーの中でも規模が格段に大きい洋上風力を取組みの軸のひとつに据えることにしたのです。

松田

日本で洋上風力の取組みを進めるにあたって、先進市場で知識・経験を培うというのがJERAの洋上風力の戦略ですね。ただ、JERAが設立された当初は、再生可能エネルギーは必ずしも重点的な取組みに位置付けられてはいなかったんです。しかし、市場のニーズ・動向に対して、柔軟かつ迅速に対応できることはJERAの大きな強み。今後の動向を見据えて、再生可能エネルギーにしっかりと軸足を置くという決断をするのに、さほどの時間はかかりませんでした。

ナタリー

そうですね。そしてJERAは、再生可能エネルギー単独ではなく、さまざまな事業を持っていて、それらのコンビネーションで多様なソリューションを提供することができます。だからこそ、再生可能エネルギー・洋上風力発電の取組みも他の事業との相乗効果を意識したものになっているのです。どのような困難な状況に直面したとしても、JERAの総力を結集することで、掲げたビジョンを達成していく。その点は、私たちが持つアドバンテージだと思います。

松田

多様な選択肢を持っているJERAですから、洋上風力が盛り上がりを見せる一方で、陸上風力・太陽光に対してもアプローチを続けています。JERAが事業実績のない国や地域で小規模な陸上風力・太陽光案件を直接的に手がけるのは効率や競争力の面から合理的ではありませんから、地場の有力な事業者を通じてその市場のポテンシャルを取込む、いわゆるプラットフォーム戦略を進めています。インドのReNew社やベトナムのGECへの出資などがこれに当てはまります。一方で、アメリカをはじめとしたJERAがプレゼンスを有する市場では、現地に再生可能エネルギーチームを組成し、直接的にプロジェクトの開発を進めているのです。

Project 02

海外からも注目される、JERAのインパクト。

洋上風力発電のメリットについて
教えてください。

ナタリー

洋上風力発電は非常に大きなポテンシャルを有しています。そのメリットは、陸上風力と比べて、より良い風況が得られ安定した発電が行えること、より大型の風車を導入できることです。海岸線が長い国土を持つ日本において、そのポテンシャルは実に大きなもので、中長期的に日本のエネルギーミックスにも大きな影響を与える存在になると考えています。

松田

四方を海に囲まれているイギリスでは、すでに洋上風力発電の導入が活発に進んでいますよね。同様の特徴を持つ日本でも、今後さらに導入の動きが加速していくことが予測されます。また、騒音や景観問題が起きにくいことも大きなメリットだと言えるでしょう。

ナタリー

私自身、世界各国の洋上風力発電プロジェクトに関わり、数多くの建設現場を見てきました。何もない海上に基礎をつくり、その上にタービンを設置し、陸上まで電気を運ぶためのケーブルを敷設する……。その工事は壮大なもので、しかも、環境負荷を最小限にとどめるための技術的な工夫が凝らされているわけです。こうした現場を見ていると、いつも強く心を揺さぶられるのです。現在も、日本から欧州に出張する機会が多いのですが、飛行機から海を見下ろすと洋上風力発電の敷地を見ることができます。これから入社してくる皆さんにも、その感動をしっかりと味わってほしいものですね。

松田

そうですね。日本は、沿岸から遠くない沖合で水深が深くなる特徴を持っています。今後は、大水深で風況が良好な沖合に対応可能な浮体式洋上風力発電の開発が進むことが期待されていますから、そのチャンスは十分にあるはずです。

ナタリー

洋上風力発電は、CO₂を発生しない発電方法ですから、世界的に加速している低炭素社会の実現に貢献できる醍醐味もありますよね。現在は、再生可能エネルギーの導入を拡大するというだけでなく、さまざまなチャレンジが進められているところ。先ほど、需要に応じてタイムリーに発電できないというウィークポイントの話題が出ましたが、欧州などでは、再生可能エネルギーを水素やアンモニアという形に変換して、かつ輸送を可能にするという取組みが進んでいます。担当するのは、私たちとは別の部門ですが、こうした取組みもJERAでは活発に行われているんです。

JERAでは、国内外でどのような洋上風力発電事業を展開しているのでしょうか。

ナタリー

国内では、政府が実施する複数の入札に参加する他、NTTアノードエナジー社と共同で、グリーンパワーインベストメント(GPI)社を買収することに合意しています。GPI社は石狩湾で洋上風力案件を建設中ですから、手続きが完了すれば、JERAは日本国内の洋上風力のプロジェクトを保有することになります。

一方海外では、台湾の「Formosa 1」「Formosa 2」が運転中です。そして、今年7月にはベルギーの洋上風力事業者であるParkwind社の買収を完了しました。これによって、JERAが参画する欧州の案件は、ベルギーで運転中の風力発電プロジェクト4件、ドイツで建設中の案件1件、英国で運転中の案件1件の計6案件になりました。さらには、豪州や欧州、東南アジアで新たな事業機会の開拓・検討も進めているところです。

松田

私がJERAに来たころは、再生可能エネルギーにどれだけ軸足を置くかも定まっていない段階でした。それを考えると、事業がしっかりと形になってきたことを実感させられます。再生可能エネルギーに本格的に取組み始めたのが、5年ほど前のこと。当時と今ではまるで状況が違っています。特にParkwind社の買収を発表した時のインパクトはものすごいものがありました。特に、ナタリーさんはその反響を強く感じているのではないですか?海外の同業他社から電話が鳴り止まなかったと聞いています。

ナタリー

その通りです。そして、その反響は今も続いています。現在、Parkwind社の買収とは別に欧州での人財採用を進めているのですが、あるポジションについて募集をかけたところ、数日間で200名を超える応募がありました。この事実は、JERAが欧州からも魅力的な存在に映っていることの証左です。多くの人がJERAのビジョンに共感を抱いてくれていますし、再生可能エネルギーに対する実績も高く評価されています。

Project 03

ワールドクラスのチームで
掲げたビジョンを実現したい。

競争率200倍以上とは驚きですね。
ナタリーさんは、欧州で20年もの間
再生可能エネルギーを牽引してきた方です。
そうした第一人者がJERAを活躍のフィールドに選んでいるわけですから
当然のことなのかもしれません。

ナタリー

冒頭でお話した「バリューチェーン全体をカバーする多様性」もJERAにジョインした大きな理由でしたが、それだけの理由で決断したわけではありません。JERAのスケール、掲げているビジョンに感銘を受けたことが最大の理由でした。そして、JERAは典型的な電力会社ではなく、非常にイノベーティブで、さまざまなことにチャレンジし続けている会社です。

これまでに培ってきたLNGや火力に加えて、「再生可能エネルギーを新たなコアに育てていく」ことは、私にとってチャレンジングで、有意義な仕事になると感じました。さらに強調しておきたいのは、JERAで働く人財が常に新たな価値に挑み続けているということ。松田さんのような人がたくさんいることは、JERAが持つ、大きな魅力だと思いますよ。

松田

ありがとうございます。私自身、JERAに来るまでは典型的な電力会社で仕事をしてきたわけですから、ナタリーさんをはじめとした海外の経験豊富な人財と仕事をすることは、とてもエキサイティングな機会でした。自分自身の視野を大きく広げてくれたと感じていますよ。

おふたりが考える
JERAの魅力を教えてください。

ナタリー

働く環境が素晴らしいことですね。手がける事業の重大性や、社会的意義を実感できることもさることながら、人間として大きく成長できる会社だと感じています。私自身、海外の会社でキャリアを歩んできましたが、ここにジョインできて本当によかったと思っています。

松田

レールを敷いて、その上を走ってもらう会社ではないのですよね。一人ひとりの人財がいかにして市場価値を高められるかを考え、会社もそれを実現するための場を提供してくれる。社員と会社が「対等な関係」を構築し、互いの市場価値を高めていける。そうした環境は、この上なく心地よいものだと思います。

多様な価値観とアイディアを持つスペシャリストたちに刺激を受けながら、グローバルに活躍できる。
お話を聞いているだけで、「ここで働きたい」と思わされてしまいますね。
では、最後に今後の展望をお聞かせください。

松田

私たちは、まだまだ世界的には後発のプレイヤーです。こうした状況下で、しっかりと存在感を示していくためには、エネルギーのバリューチェーン全体をカバーできるという独自の強みを活かしていく必要があると考えています。市場のニーズに幅広く対応できる商品やサービスを提供することで、「再生可能エネルギーと低炭素火力を組み合わせたクリーンエネルギー供給基盤を提供することにより、アジアを中心とした世界の健全な成長と発展に貢献する」というビジョンを実現していきたいですね。

ナタリー

私のミッションは、JERAの成長を持続的なものにすることです。そのためには、再生可能エネルギー部門をワールドクラスのチームにしていく必要があると考えています。まずは、プロジェクトを安定的に、収益性を確保しながら運用する能力・経験・知識をしっかり積み上げていかなければいけません。私たちは、グローバルに活躍したい人財を求めています。世界で活躍する場を提供できるJERAという会社で、やりがいと成長に満ちた最高のキャリアを歩んでいってほしいですね。

To The Borderless World

今こそ、やらなきゃダメなんだ。

日本の国土に合った
「洋上風力発電」の推進は
脱炭素に向けて
重要な意味を持つチャレンジだ。
世界の第一人者と共に
知識と技術を磨き
日本では、まだ希少な価値を手に入れる。
その先には
眩いほどの未来が待っている。

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