世界の最前線で、
エネルギーの安定供給を担う。

Cross Talk

Introduction

JERAとEDFTにより設立された世界有数のエネルギートレーディングカンパニー。それがJERA Global Marketsだ。世界の主要市場と取引を行い、エネルギーの安定供給を担う2人の人財が、「世界の最前線で活躍する醍醐味」と「世界のエネルギー市場の今」を語る。

  • LNG Origination, JERA Global Markets
    2009年入社 経済学部

    田辺 卓也

  • LNG Operation, JERA Global Markets
    2010年入社 文学部

    真塩 悠位

※情報は取材当時のものになります。

Cross Talk 01

海外での仕事と暮らしは、
驚きと発見に満ちている。

田辺

私たちは年次もひとつ違いで、同じLNG分野でずっと仕事をしている。普段から親しい間柄だから、こうした場で向き合うのはおかしな感じがするね。

真塩

そうですね。日本にいたころも同じ社宅でしたし、今もたまたま同じマンションに住んでいますから(笑)。田辺さんは海外赴任が決まった時、どのような心境でした?

田辺

シンガポール出向前に、JERA Global MarketsにおけるLNGトレーディング事業の設計・設立に携わっていたので、自ら立ち上げた事業の一員になれるという喜びと責任は感じていたかな。真塩さんはどうだった?

真塩

入社前から海外赴任を希望していましたし、学生時代の留学経験や本社でのLNG調達の仕事を通して海外で働くイメージはできていました。不安よりも期待の方が大きかったですね。

田辺

ただ、実際に仕事をしてみると、新鮮な驚きがたくさんあるよね。仕事をする場所や仲間が変わったことに加え、電力会社のカルチャーからトレーディング会社のカルチャーに変わったこと。ふたつの変化に同時に向き合うことになるわけだから。とにかく驚いたのは、取引のスピード感が圧倒的に早かったこと。慎重に意思決定をする傾向のある日本では味わえない感覚だよね。

真塩

日本のように空気を読んだり、文脈から察したりするようなことはしませんよね。それゆえにダイレクトなコミュニケーションが必要ですが、異なる考え方の受容性が高くフレンドリーな風土に、グローバルで仕事をする醍醐味を感じています。

田辺

シンガポールは暮らしの面でも快適だよね。コンパクトな街だから交通の利便性もいいし、バリアフリーが進んでいるからベビーカーを押していても不便を感じない。気温と湿度が高いから、服装もラフでいいのも気が楽だよね。Tシャツ・短パンで外出しても人の目を気にする必要がないし(笑)。

真塩

ただ、湿度が高すぎる影響からか、家電や住居設備がすぐ壊れるのには参りますよね。「冷蔵庫が壊れた!」「水が出ない!」みたいなことが当たり前にありますから(笑)。

Cross Talk 02

エネルギー供給に
「柔軟性」と「経済性」を。

真塩

JERA Global Marketsの使命は、LNGや石炭のトレーディングによって、安定的かつ経済的なエネルギー供給を実現すること。ただ、ここ数年で世界のエネルギー市場には大きな変化がありました。

田辺

コロナ禍で経済活動が停滞し、エネルギー需給に緩みが生じていたところにウクライナ危機が起こり、極限まで不安定な市場環境になってしまった。アジアだけでなく欧州からも需要が急増したことで、LNGスポット価格は2ドルだったものが80ドルという歴史的高値に。少し前までは脱炭素へのシフトが大きなテーマだったけれど、今は「エネルギー・セキュリティ(供給確保)」が大きなキーワードになっている。まさに、エネルギーのパラダイムシフトを目の当たりにした感じだよね。

真塩

地理的にも、これまでは日本や一部のアジアの需要だけを見ていればよかったものが、これらの変化を機に世界情勢がダイレクトに市場価格へ影響を与えるようにもなり、構造がより複雑化してきました。田辺さんはLNGのオリジネーション(新規契約)を担当していますが、こうした状況下での取引はかなりシビアになったのではないでしょうか。

田辺

LNGの取引は主に5年超の長期取引、1~5年の短中期の取引と、日本のエネルギー需要がひっ迫した際などに不足分を単発で購入するといったスポット取引で成り立っている。その中で私が所属するチームは短中期取引の契約を任されているのだけれど、今まで以上に精緻な分析をして契約することが必要になった。さらに第三者との売買や金融取引など、あらゆる手段を駆使して利益を出し、リスクを最小限に抑える解決策も必要不可欠。ただこうした状況変化への取組みは、トレーディングの仕組みを事前に整えていたからできたこと。カーゴオペレーターを務めている真塩さんも、さまざまな変化やトラブルに向き合い続けているよね?

真塩

LNGカーゴオペレーターは、締結された売買契約をもとに、取引完了までスケジュールや数量調整の契約管理を担う仕事。船が悪天候で港に入れなかったり、タンカーの座礁で運河が使えなくなったり……。絶え間なく発生するトラブルに向き合い、対応していくことが求められていますからね。

田辺

特に冬場は大変だよね。

真塩

そうそう。寒ければ、必然的に電気もガスもたくさん使われるようになって、LNGの需給がひっ迫する。そうした状況だから、イレギュラーな取引や対応も急増するんですよね。印象に残っているのが、もともと欧州向けだった船を航路変更して、さらに寄港先でLNGを積み増して日本に供給したこと。品質の異なるLNGを積んでも問題ないか船会社やJERA本社と安全性をしっかりと確認した上で実現した方法でした。シンガポールや日本のメンバーはもちろん、ロンドンのLNGチームとも連携したALL JERAで乗り越えた案件だったので、無事に届けられて安堵したのを覚えています。

田辺

JERAにおけるトレーディングの役割は、エネルギー供給で「柔軟性」と「経済性」を両立すること。劇的な変化に見舞われている今、「トレーディングを始めておいて本当によかった……」と改めて思います。

Cross Talk 03

使命を胸に、
ボーダーレスに挑み続ける。

真塩

エネルギートレーディングを通して日本、そして世界にエネルギーを安定的に供給する。JERA Global Marketsの仕事は、大袈裟ですが社会や人々の暮らしを支える重大な使命を担うものです。その強い想いを抱かせてくれた原点には、2011年の東日本大震災での経験があると思っています。電気を安定的に、当たり前に届けていくことの難しさ。そして、私たちの仕事の先にいる人々の日常。それを知っているからこそ、目の前の困難にも立ち向かっていけているような気がするんです。

田辺

普段口には出さなくても、JERAの一員としてエネルギーの安定供給という使命は常に意識している。だからこそ、大きな案件を成功させた時や、困難を乗り越えた時には、確かなやりがいを感じることができるのだと思うな。

真塩

そうですね。またもうひとつ挙げておきたいのが、他のトレーディング会社出身の多国籍のメンバーたちがJERA Global Marketsに来てから「日本へエネルギーを安定的に届けるために…」といった旨の発言をしているのを見ると、私達がここにいる意味を少しだけ感じることができるんです。

田辺

それと同じように、JERA Global Marketsの仲間たちも私たちに大きな財産を与えてくれているよね。ここで得た知識やカルチャーを日本の職場に還元していくことは、私たちにとって大きな役割になるんじゃないかな。ところで真塩さんは今後のキャリアにおいて、どんな目標を持っているの?

真塩

これまではLNGという分野でキャリアを積んできましたが、そこに囚われることなくエネルギーという分野でさまざまな仕事を体験し、自らの視野と知見を広げていきたいと思っています。田辺さんの目標は?

田辺

いつかは日本のJERAに戻るという形になるとは思うけれど、どんな形式であれLNGの最前線で仕事したい気持ちが強いかな。ゼネラリストとして成長することも素晴らしいことだけれど、グローバルな舞台で戦っていくには、自分だけの専門性が必要。LNGのスペシャリストとして、日本のエネルギー供給の価値向上に挑んでいきたいな。

真塩

現状に甘んじることなく、ボーダーレスに挑み続けていきたいですね。

To The Borderless World

今こそ、やらなきゃダメなんだ。

世界の最前線で未曾有の変化に向き合う。
彼らのチャレンジは、
豊かな社会を支えるエネルギーになってゆく。
安定供給をこの手で実現する。
未来を見据えるその目は、
誇りと自信に満ちあふれている。

↑ PAGE TOP