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ビジネスとアートの共創 グローバル×創造力(後半)ビジネスとアートの共創 グローバル×創造力(後半)

ビジネスとアートの共創
グローバル×創造力(後半)

2023.4.4

奥田:前回のお話では、彩子さんがグローバルな世界で成功した鍵として、「決断力」「差別化戦略」「小さなチャンスを逃さない」といった要素があるのではないかと感じました。今日は最近の彩子さんの活動のお話を聞きながら、さらに「グローバル×創造力」を深堀していきたいと思います。

ある程度ヨーロッパで名声を確保された後で、アルゼンチンでも活動されていますね。アルゼンチン進出は何がきっかけだったのでしょうか。

田中:アルゼンチンの首都ブエノスアイレスは、元々ヨーロッパ移民による街で、歴史的にもクラシック音楽がとても盛んです。マルタ・アルゲリッチさんやカルロス・クライバーさんなど物凄く著名な音楽家を輩出している街なんです。そのブエノスアイレスは南半球で、ちょうどヨーロッパと季節が逆になるので、夏にヨーロッパがオフシーズンで休みの時期に南半球のブエノスアイレスは冬でクラシックコンサートが盛んな時期になります。昔から音楽家を交換し合うように、ヨーロッパで人気な人をブエノスアイレスに呼んでコンサートをする繋がりがあります。そこで、ヨーロッパでは、ブエノスアイレスでコンサートをするというのは、音楽家にとってちょっとしたステイタスになっています。そういう歴史的な関係で、私も偶然ブエノスアイレスでコンサートの話をいただき、行き出したというのがきっかけです。

キャリアを重ねて、自分だけが満足するのではなく、自分が歌い続けることによって誰かにいい影響を与えられるのであれば、もっと頑張りたいと思うようになりました(田中)

奥田:ブエノスアイレスでのコンサートでは、最優秀初演省を受賞されたという話を伺ったのですが、それだけではなく、今、青少年オーケストラの育成にも力を入れていらっしゃいます。これは何かきっかけがあったんですか。

田中:10年前くらいから、自分が歌うことが何か他の良い動きに変えられたらいいなと思うようになりました。キャリアを積んでいくと、自分だけが満足するということへの関心が年々薄れていく一方で、自分が歌い続けることによって、誰かに何かいい影響を与えられるのであれば、もっと頑張りたいと思うようになりました。その中で、若い10代の子供たちから、「音楽家になりたいんだけれど、どうしたらなれるのか」とか、「音楽を続けたかったんだけど、周りに向いてないって言われたから諦めようと思う」といった、悩みのあるメッセージもいただくようになりました。私のちょっと変わった経歴や音大に行くなど王道を歩んでいないにもかかわらず、ソプラノ歌手として仕事をしている姿を見て、何か希望の光のようなものを彼女・彼らが感じてくれたのなら、それをもっと皆に見せたいなと思い、自分としてできることを考えていました。

ビジネスとアートの共創 グローバル×創造力(後半) イメージ

そんな時に、ブエノスアイレスにコンサートで行ったのですが、パリみたいに美しい街並みから一歩郊外に出るとビジャと言われるスラム街があります。これまでも、何度か東欧のスラム街等を見たりはしたのですが、ビジャはそれとは比べものにならないくらいの酷い環境でした。現地でアルゼンチンの方に、「日本は世界的に見たらおとぎ話のような国だよ」と言われたのを今も鮮明に覚えています。「水も飲めて食べ物に困らないし、トイレットペーパーだって普通に売っている。そういったことは、世界全体で見ると普通じゃない。だから、君は日本を大切にするべきだし、それは本当の現実社会じゃないということを知っておくべきだ」って言われました。その話が、自分の中の何かが変わったきっかけになったのだと思います。世界では、自分が普段目にしているものが、その人たちにとって当たり前でないことの方が多い。それは子供たちも同じで、スラム街にいる子供たちが毎日何を見て、何を感じて生きているんだろうなってすごく気になったんです。

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ブエノスアイレスでは裕福な子もスラム街からくる貧困の子も舞台の上で平等だったんです。日本の子供たちにも是非それを見てもらいたい(田中)。

田中:その後、ブエノスアイレスに色々な子供たちが集まっているオーケストラがあることを知りました。そのオーケストラは、裕福な子もいれば、スラム街から来る子もいて、みんな一緒に混ざってやっていることがすごいなと思いました。貧困の子供たちによるオーケストラというのはいろんな国にあると思いますが、このようなオーケストラは、私は初めて聞いたので、どういう仕組みで、誰が支援して、どういう風に選ばれてやっているのだろうと、すごく興味が湧いて見せてもらいました。それまで、私は頭の中で勝手に裕福な子、貧困の子とたぶん無意識に線を引いていたところがあったと思うのですが、舞台で演奏する子供たちの光景がみんな一緒、平等だったんです。勝手に線を引いていた自分をとても恥ずかしく思ったのと同時に、私にとっては衝撃でした。どこの国にいようが、どんな環境にいようが、みんな同じ子供なんだという考え方って、実はあんまりないかもしれない。それで、これを運営する団体がどうなっているのか話を聞いていたら、すごく面白いなと思いました。子供たちが一生懸命やっている姿を見ていると、日本の子供たちにもぜひ見てもらいたいと思い、色々な支援を考えたのです。とにかく、アルゼンチンでの青少年オーケストラとの活動の始まりはそういった出会いからでした。

現代企業が直面するESGや多様性という問題と符合するお話ですね(奥田)

奥田:その感受性がすごいですね。見たり聞いたりしたことに対して、熱い想いで応えようとする姿は、鋭い感受性と旺盛な好奇心があってこそできるのだと思います。今のお話は、現代の企業が抱える課題であるESGや多様性という問題と大きく関わっている内容だと思います。ESGでは、企業が単に利益を追求するだけではなく、社会にどのような価値を与えていくのか問われています。また多様性とは、自分とは異なる価値観や能力を持つ人をしっかりと尊重し合うカルチャーが、結局社会や企業を強くするということだと思います。今のお話はまさにこの二つの思想に符合しますね。

ところで、日本がおとぎ話のような国だという話が出てきましたが、その認識を日本人が持つことは重要ですね。私たちは、ある意味で出来上がった社会の中で生きているっていつも思うんですよ。当たり前のように電気もあるし、ガスもある。寒い思いをして冬を過ごしたり、暑い思いをして夏を過ごしたりすることがあっても、家に帰ればエアコンがあって快適に過ごせる。これが普通でもう何も考えずに僕らはこれを享受しています。けれどもJERAもアジアの途上国で事業を展開していますが、そこに行くと、その当たり前の環境がないというところからのスタートなんですよね。JERAは「世界のエネルギーに最先端のソリューションを提供する」ことをミッションとしていますが、国ごとに解決すべき課題や最先端のソリューションは異なることを肝に銘じて活動をしています。

奥田:話がガラッと変わりますが、日本ではモノオペラ『ガラシャ』に取り組まれています。取り組もうと思った理由を教えてください。

日本人としてのアイデンティティは何か、日本人が西洋文化に触れたときに何が生まれるかというものを創りたかった(田中)

田中:3つ大きな理由があります。
私のヨーロッパでの滞在年数が日本にいた年数を越す年になった時に、自分自身の日本人としてのアイデンティティとは何かを考えるようになりました。私は、日本人としてヨーロッパで西洋文化をやっているように、日本人がその文化に触れた時に何が生まれるか、というものを作りたかった。日本だけの視点、あるいは西洋だけの視点のものを作るのでなく、双方の視点から見た日本のイメージを作品にするとどういうものになるのかな、という点にすごく興味がありました。それを、自分の日本とヨーロッパでの滞在年数が半々になった年に、何か形に残したいと思いました。それが一つ目の理由です。

2つ目の理由は、日本の歴史に実在した人物、また自分が女性であることもあり、お姫様を主人公にしたオペラを創りたいと思ったことです。一般的に日本を題材にしたオペラでは『マダムバタフライ(蝶々夫人)』が有名ですが、個人的には、マダムバタフライの生き様は好きじゃない。冷静に考えたら日本人女性としては不服な内容ですので、もう少し違う見え方をするものがあってもいいんじゃないかと思いました。

ガラシャ(田中彩子)

@Tadayuki Minamoto

スタッフの半分を欧州人、半分を日本人で構成して新しいオペラを創りたいと考えました(田中)

田中:3つ目は、スタッフの半分を欧州人、半分を日本人で構成したオペラにしようと思ったことです。そうすることで作品のバランスが保てると思ったからです。ヨーロッパ人だけだと、日本人が見たときに違和感を覚えられると思いますし、日本人だけにすると、やっぱりヨーロッパの観点で見ると分かりづらい内容になってしまうだろうと思います。そういうことを無くすために両方の意見を取り入れて、新しいものを作りたいと考えました。しかし、オペラは西洋文化ですので、何か日本文化の要素も混ぜ合わせたいと考えた時、興味があった能を取り入れてみようと思いました。

作曲は、今もっとも欧州や南米で活躍している作曲家の一人であるエステバン・ベンセクリ氏に光栄にも依頼することができました。最初に曲を書いてほしいとお願いしたら、「日本を題材にするなら日本の作曲家が良いのでは」と言われたんですよ。でもその時、「いや違います。あなたが見た日本。あなたが感じる日本の音楽を作ってください」って言ったんです。最初に曲ができた時、中国の銅鑼のような音が入っているので、これは何かと聞いたら、「なんか日本っぽいかな」と言われたんですよね。だから、「日本っぽいから入れた」はやめてほしいって文句を言ったんです。「日本だから」と考えるのでなく、この物語を読んで考えた上で生まれる曲を見たいと注文を付けたんですね。そしたら、「わかった、僕が考える。」と言ってくれて、感じたままの曲を書いていただくことになりました。

台本作家もキャストも電話、SNSで直接連絡して全部一人で集めました(田中)

田中:一方で、台本はやっぱり日本の方がいいなと思っていたところ、偶然読んだ本の作者の一人がご存命で、名前を調べたらどうやらガラシャが幽閉されていた土地の京丹後におられる方ということがわかりました。ネットで名前を調べたらインフォメーションが全部出まして、住所を見つけたんです。恐ろしいネット社会ですね。(笑)その名前で連絡先をタウンページで調べたところ、同じ名前の方が2人出てきまして、1人目に電話をかけたところ、ご本人でした。「私、田中彩子と申しますが、今オペラを作りたくて考えているんですけど、台本を書いていただけませんか」って言って。謎の電話にもかかわらず、その方は、「ああ、わかりました」と言って、それがきっかけで日本に戻った時に京丹後に行って直で話をしたことが始まりです。その他のキャストも全員FacebookやSNSで直接連絡してOKをいただいた方々です。現代風と言うか、その時は事務所に所属していなかった時期なので、とにかく全部1人でやりました。皆さんもよく対応してくださったなって思うんです。けれど、こういうやり方もアリなんじゃないかなって、思います。

まさにベンチャービジネスの社長ですよ。彩子さんに明確なポリシーがあるから世界中から多様な人財を集められたのだと思います。(奥田)

奥田:すごいですよね。今の話を聞いていると、まさにベンチャービジネスの社長ですよ。ベンチャーの起業家の活動とほとんど同じことを1人でされている感じだと思うんですね。そこには、「日本の能を作りたいわけでもなければ、西洋のオペラを作りたいわけでもない。二つの価値観をぶつかり合わせて第三のものを創る。グローバルに通用し、且つ日本の味も入っているような、新しい価値を作りたい。」という明確なポリシーがあったのですね。それを実現しようとする強い思いを糧にして、世界中から多様な価値観や能力を持つ方に直接ご自身でコンタクトされて落としていったということです。彩子さんに明確なポリシーがなかったら誰もついてこなかったと思います。これからの有識者との対談の中で、ベンチャービジネスの社長と会談してもらおうと思うんですけど、多分、今の話をされると、相当ビックリされるんじゃないかなと思います。「それ、僕がやってることと一緒」なんて思われるでしょう。

多分、彩子さん本人は気付いていないかもしれないのですが、ここまでのお話で、経営学の教科書にある、企業戦略として成功するために必要なことは全部やられてます。小さなチャンスを逃さないこともそうだし、決断するということもそう。それから差別化戦略ですね。自分の強みは何なのか。当然、西洋の世界では彩子さんよりも声量のある方はたくさんいるわけですよね。そういうところで勝負をするときに、自分の強みをちゃんと発見されて、そこに企業で言うと経営資源を集中投下して成功されている。だから、ここまで成功された。その背景には、企業が成功するために必要なことを自然に実践されているということが、よくわかりましたね。

田中:はい。嬉しいです。

価値創造という点ではビジネスと芸術は基本的には同じ土俵の上に乗っている(奥田)

奥田:ここまでのお話を伺って私が思ったことは、やはりビジネスと芸術は基本的には同じ土俵の上に乗っているということです。社会の価値観がどんどん変わっていく中で、企業も新しい価値を提供し続けなければ生き残れません。新しい価値を創造するという点では、私は、ビジネスの世界も芸術の世界も全く同じだと思います。
ただ芸術は常に社会の価値観の変化を最も早く反映してくれるものだと感じています。ビジネス活動には様々なルールがあり、加えて企業の成績は財務諸表の中で常に及第点を取れるようにしていかなければなりません。そうした制約の中で活動をしなければならないので、新しい価値を提供しようとしても、それを本当にビジネスにしていくためにはある程度の時間が必要です。一方、芸術の世界はビジネスに比べると随分自由なので、素早く新たな価値を提供することが可能ではないかと思うのです。

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クラッシック音楽と出会っていなかったらJERAを創ろうとしなかったかも(奥田)

奥田:私は若い頃からクラシック音楽を聴いていましたが、たえずビジネスの20年後を予言しているような最先端の価値観の変化を伝えてくれていたように感じます。例えば若い頃に聞いていたレコードでは、カラヤンが大編成オーケストラで分厚く、一糸乱れぬアンサンブルを作っていて、それに私の耳も慣れていたのですが、私がコンサートホールに頻繁に通い出した頃には、オーケストラはもっとメンバー一人一人の音色や個性を生かした演奏をし始めていました。まさに今ビジネスが直面する、「多様性を活かした価値創造」という課題を先取りしていたのです。今から考えるとすごいことです。
ところが、私はそれを最初は受け入れられませんでした。「なんなのだ、これは。私の耳になじんだ演奏とは違う。」と。でも何を伝えようとしているのかを心を無にして感じようとすると、確かに新しい音楽が聞こえてくるんですよね。自分が慣れ親しんできた価値観などを一度リセットをして、頭の中を真っ白にした上で、聞いてみて、初めてその新しい価値は理解できるのだと思います。この体験はその後のビジネスでも大変役に立ちました。自分の頭の中をいったん空っぽにしなければいけない、これはとても難しいのですが、実はそれができないと、新しいビジネス展開は思い浮かばないだろうし、それを受け入れられない。どうしても既得権益のようなものにすがって生きる、そうした選択をしてしまいがちなのだ、というように思います。
私は、東京電力と中部電力がJERAを設立する際の最初のファンデーションメンバーの1人なのですが、少し大袈裟な話をすると、私は今述べたような体験をしてきたからこそ、この新しいエネルギービジネスモデルを創ろうとしたのだと思っています。大袈裟な言い方ですが、私がクラシック音楽と出会っていなかったら、JERAはできていなかったかもしれません。なので、私は芸術とビジネスはもっと近くにあってもいい、お互い近くにあるべき存在なのではと思います。

似通っている点がたくさんあります。やはり無になるということろから新しいものが生まれる(田中)

田中:そうですね。似通う点がたくさんあるなと思ってお聞きしていました。例えば楽譜は決められたもので、そこからはみ出ることはできないのですが、むしろはみ出る必要はなく、楽譜そのものを動かさずに、いかにそこからクリエイティビティを出すか、そしてそれを活かせるかは、やはり無にならないと、ゼロにならないと出来ないと思います。
今までの方々の演奏方法などが、どうしても頭の中にこびりついていますから、それを一旦リセットして、「自分はこの楽譜を産まれて初めて見て、聞いている」とした時にどうするか、というところから新しいものが生まれると思うので、今お話しされたことを聞いて、私にとっても勉強になると感じながらお伺いしていました。

奥田:Appleを創業したスティーブ・ジョブズさんがAppleコンピュータを発明されましたが、特色はアイコンですよね。あれはジョブズさんが若い頃に日本の浮世絵に出会ったことによって発想したと言われています。浮世絵のデフォルメされた表現は他の国の絵画にはないメッセージ性がありますからね。彼は芸術の中にある唯一無二の価値を発見し、それを自分が実現したい世界に取り入れることで新しい価値を創造しました。芸術とビジネスの融合のひとつの象徴だと思います。企業も新しい価値を提供しようと思うのなら、芸術が実践している創造活動との接点をより増やしていくことはとても大切なことだと私は思います。というより企業の価値創造も広い意味では芸術活動そのものだとも思うのです。

田中:おっしゃる通りだと思いました。逆に、音楽家ももっとビジネスに関することを勉強するべきじゃないかなと思うこともあって、お互いがお互いのことを知れば知るほど、より新しいものが生まれるのではないかと感じています。

奥田:二回にわたり大変興味深い対談をさせていただきました。グローバルに通用する価値創造という観点から、ビジネスと芸術にはいろいろな共通点があることがわかってきました。次回から学識者から起業家に至るまでの様々な分野におけるイノベーターの皆さんと彩子さんとの対談を通じて、さらにクロスオーバーな価値創造のあり方を考えていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

田中:よろしくお願いいたします。

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以上

聞き手

奥田久栄

株式会社JERA 代表取締役社長 CEO兼COO
奥田久栄

1988年中部電力株式会社入社、2017年グループ経営戦略本部アライアンス推進室長。2019年JERA常務執行役員経営企画本部長に就任後、取締役常務執行役員経営企画本部長、取締役副社長執行役員経営企画本部長を経て2023年4月に代表取締役社長CEO兼COOに就任。

話し手

田中彩子

ソプラノ歌手、Japan MEP / 代表理事
田中彩子

18歳で単身ウィーンに留学。 22歳のとき、スイスベルン州立歌劇場にて同劇場日本人初、且つ最年少でのソリストデビューを飾る。その後ウィーンをはじめロンドン、パリ、ブエノス・アイレス等世界で活躍の場を広げている。「コロラトゥーラソプラノとオーケストラの為の5つのサークルソング」でアルゼンチン最優秀初演賞を受賞。同アルバムは英国BBCクラシック専門音楽誌にて5つ星に評された。
UNESCOやオーストリア政府の後援によりウィーンで開催されている青少年演奏者支援を目的としたSCL国際青少年音楽祭や、アルゼンチン政府が支援し様々な人種や家庭環境で育った青少年に音楽を通して教育を施す目的で設立されたアルゼンチン国立青少年オーケストラとも共演するなど、社会貢献活動にも携わっている。
2019年 Newsweek誌 「世界が尊敬する日本人100」 に選出。2022年10月22日に行われた、日本のプロ野球チームの頂点を決める「SMBC日本シリーズ2022」の開幕セレモニーでは国歌斉唱を務めた。
京都府出身、ウィーン在住。