PROJECT STORY02

JERA Global Markets

JERAは2019年4月、EDF Trading Limitedとの間で、スポットや短期のLNG取引や輸送に関する事業をJERA Trading Pte.Ltd.へ統合。この統合を踏まえ、社名をJERA Global Markets Pte.Ltd.(以下JERAGM)(※)に改め、事業を開始した。

JERA Trading Pte.Ltd.が従来から取り組んできた石炭トレーディング事業と併せ、LNG・石炭の用船市場で最適化事業を展開する世界最大規模の企業となった。

安定供給と停電をしないことが最重要指標であり、総括原価方式が採用されてきた日本より、10年も20年も電力自由化が先行している欧州。そこで磨いてきたEDF Trading Limitedの最先端トレーディング技術と、JERAが所有しているポートフォリオの大きさを組み合わせれば、非常に面白いことができるのではないか。

EDF Trading Limitedは、自由化に伴って競争に敗れる会社が数えきれずある中で見事に勝ち残ってきた。例えば、金融商品やデリバティブ商品の取引、ファイナンシャルのペーパーの取引などでヘッジをするなど、JERAをはじめ日本のユーティリティがあまり得意としていない部分に長けている。

燃料の種類によってマーケットの成熟度に大きな差がある。とくに原油のマーケットは成熟度が高く、いくつか取引のベンチマークとなるような銘柄があり、実際に原油を買う人ではなくても市場に参加することが簡単。市場のボリューム、取引量が多く、流動性が高いので買いたい人と売りたい人のマッチングが容易にできるマーケットになっている。

いっぽうでLNGのマーケットは遅れていて、そもそもが日本と韓国、中国でかなりの量の消費を占めていた。しかも、わずか数年前まで、多くが長期契約でやり取りされており、Aのプロジェクトは韓国と中国の誰それさん、Bのプロジェクトは日本の誰それさん、と買い手も固定されていた。

ここ数年、CO2の排出が少ないLNGにシフトしようという動きや、東南アジアの急激な経済成長などで需要が増えていることなどがあり、短期・スポットの取引量が格段に伸びてきている。マーケットができてきたので、やっとトレーディングもそれなりにできるようになってきたというところ。

もともと、LNGのマーケットでは、ガス田開発を行っている生産者側のトレーディング部隊のパワーが強かった。そこに、世界最大級のLNG消費者でもあるJERAが入ってくるというのは、インパクトの強い出来事であった。やはり、LNGを消費できるポジションを持っているJERAという会社は、マーケットの中で価値がありユニークなので、新参者でありながら一年目からビッグプレーヤーたちが話を持ちかけてくれている。結構な数量のトレードをやらせてもらっているという実感がある。

JERAGMは、シンガポールを本社とし、英国、オランダ、米国、日本に拠点を持ち、約300名体制を組んでいる。とくにアジア市場での取引を中心とするシンガポール本社と、大西洋市場での取引を中心とするロンドン支社、およびJERA本社との間では、常にコミュニケーションをとりワンチームで業務に当たっている。

社内においても、トレーダーをはじめとするフロントオフィス、ミドルバックオフィスにもリスク管理、財務、経理、法務、税務など各分野のスペシャリストがおり、密に連携しながら業務を進めている。

欧州が経験してきた自由化が、今後、アジアおよび日本でも本格的に進んでいく。今後、アジアで整備されていくLNG市場の流動性と透明性の向上にも貢献していければと考えている。

(※)JERA Global Markets
[株主構成]
JERA Trading International(JERA100%)…66.67%
EDF Trading…33.33%
[拠点]
シンガポール本店、英国、オランダ、米国、日本

※掲載している情報は取材当時のものとなります。

OTHER PROJECT

PROJECT STORY01

洋上風力発電
「フォルモサ」

洋上風力発電「フォルモサ」 洋上風力発電「フォルモサ」

PROJECT STORY03

デジタル発電所

デジタル発電所 デジタル発電所

プロジェクト一覧へ戻る