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いざキャンプイン! 3月26日開幕のJERAセントラル・リーグ。6球団の新戦力をまとめてみた。

読売ジャイアンツにFA移籍した梶谷(右)と井納。国内FA権を持つ選手の多くが残留したオフだっただけに、注目が集まった。©KYODO
読売ジャイアンツにFA移籍した梶谷(右)と井納。国内FA権を持つ選手の多くが残留したオフだっただけに、注目が集まった。©KYODO

2月1日、プロ野球はキャンプインを迎えた。3月26日のJERAセントラル・リーグ開幕に向けてNumber Webでは、2021年シーズンの戦いを展望する連載をスタート。第1回は、6球団の新戦力をおさらいする。

 

 原辰徳監督は梶谷隆幸と井納翔一の入団会見の席で、顔を綻ばせてこう話した。

「二人の入団というのは、ジャイアンツにとって非常に素晴らしいことです。ジャイアンツに足りないところに、彼らの力を必要とした」

 2020年シーズン、2位に7.5ゲーム差をつけてJERAセ・リーグを連覇した読売ジャイアンツだが、それでも原監督は「足りないところ」に目を向けている。

 かねて1番、5番に固定できる打者がいないことを課題に挙げており、DeNAからFA宣言した梶谷に白羽の矢が立った。梶谷は昨季、109試合の出場で打率.323(リーグ2位)、19本塁打(同9位)、14盗塁(同5位)。1番打者としてリーグ1位の88得点を挙げており、昨季チーム総得点532点でリーグトップだったジャイアンツ打線はさらに強力になる。

 投手陣ではメジャーリーグ移籍を目指した菅野智之の穴を埋めるべく、こちらもDeNAからFAで井納を獲得。原監督は「先発ローテーションの一角として、中5日、ときには中4日で回ってもらいたい。150~200イニング近く投げてもらうことを考えております」と語り、結果的に菅野が残留したことで先発陣は昨季よりも盤石になった。

 梶谷、井納だけでなく、ドラフト1位ルーキーの平内龍太、同4位の伊藤優輔という2投手が一軍キャンプスタートとなった。新外国人のジャスティン・スモーク、エリック・テームズというメジャーでも実績十分な二人の大砲は、新型コロナウイルスに関する入国停止措置により2月下旬の合流が見込まれている(1月31日現在、以下同)。

投打に陣容の刷新を図る阪神

昨季2位の阪神タイガースは藤川球児が引退、能見篤史、福留孝介といったチームの顔が退団し、陣容の刷新を図っている。新戦力は、左腕のチェン・ウェインだ。NPB通算36勝、MLB通算59勝。この35歳が復活を果たせば、先発陣にとって大きな補強になる。

 リリーフには、ソフトバンクを戦力外となった右腕・加治屋蓮が加入。2018年にはパ・リーグ最多の72試合に登板し、日本一に貢献している。また、内野手の山本泰寛はジャイアンツから、金銭トレードで移籍。2019年には92試合に出場したものの、昨季は一軍出場がなかった。一軍キャンプにはチェン、加治屋、山本の移籍組だけでなく、ドラフト1位の佐藤輝明を筆頭に、伊藤将司、佐藤蓮、榮枝裕貴、中野拓夢、石井大智とルーキー6人が名を連ねた。

 新外国人のメル・ロハス・ジュニアは両打ちの外野手で、昨季の韓国リーグで47本塁打、135打点を記録し、二冠とMVPを獲得。右投手のラウル・アルカンタラも同じく昨季の韓国リーグで20勝を挙げ、最多勝に輝いた。しかし、二人とも入国制限で来日の見通しは立っていない。

中日、福留14年ぶり復帰で刺激

 昨季3位の中日ドラゴンズには、阪神から福留孝介が14年ぶりに復帰。球界最年長、4月に44歳を迎えるシーズンとなる。

「僕がドラゴンズにいたときから、1点差、僅差のゲームを得意とするというのは変わっていないのかなという印象はあります」

 入団会見で対戦相手として見てきたドラゴンズを福留はそう評したが、一方で昨季のチーム総得点429はリーグ最下位と課題が明確。根尾昂、石川昂弥ら将来有望な若手野手陣に刺激を与えつつ、球団から「ここ一番での一本」を期待されていると話した通りの勝負強さを見せたい。

 ドラフト1位の高橋宏斗らが二軍キャンプでじっくり鍛える中、同6位の三好大倫が唯一の一軍スタート。走攻守で高い評価を得ている左打ちの外野手が、レギュラー争いに割って入ることになりそうだ。新外国人は左打ちの外野手マイク・ガーバーと左腕のランディ・ロサリオを獲得したが、いずれも来日の時期は未定だ。

DeNA、内野の競争が活性化

 新たに三浦大輔監督を迎えた昨季4位の横浜DeNAベイスターズは、若手の底上げでAクラス返り咲きを狙う。梶谷、井納、ホセ・ロペス、スペンサー・パットンと主力が退団したが、多くの補強はしなかった。

 梶谷の人的補償でジャイアンツから田中俊太を獲得し、ドラフト2位ルーキー牧秀悟も一軍キャンプスタートと、内野の競争を活性化させようとしている。

 投手陣ではヤクルトを自由契約となった風張蓮、ツインズでメジャー登板も経験したフェルナンド・ロメロを獲得した(ロメロの来日時期は未定)。風張は2018年に53試合に登板した実績を持ち、トライアウトで参加者最速の149kmを記録。ロメロも平均球速150kmを超す豪腕で、的確にリリーフの補充を図った。

 同1位右腕・入江大生と同5位の左腕・池谷蒼大も一軍キャンプが決まり、近年のルーキーたちと同様に1年目からフル回転が期待される。

新外国人に注目が集まる広島

 昨季5位の広島東洋カープは、新外国人に注目が集まる。

 ダイヤモンドバックスから加入した右の大砲ケビン・クロンは、一昨季3Aで打率.331、38本塁打、105打点を記録。兄はメジャー通算118本塁打のC.J.クロンだ。195cm、115kgの体躯は、スカウトとして獲得に携わったブラッド・エルドレッドを想起させる。1月3日に来日しており、今季の新外国人では珍しく一軍キャンプに初めから参加することができた。

 ドビーダス・ネバラスカスは、リトアニア出身初のメジャーリーガーとしてかつて話題になった。メジャー通算76試合に登板した右のパワーピッチャーで、左のスリークォーター投手カイル・バードとともに、救援陣にバリエーションをもたらす(2投手とも、来日時期は未定)。

 ルーキーではドラフト1位・栗林良吏、同2位・森浦大輔、同3位・大道温貴の3投手と、同6位の遊撃手・矢野雅哉が一軍キャンプスタートとなった。

ヤクルトのサンタナは日本で活躍済み!?

 昨季6位の東京ヤクルトスワローズには、現役最多2171安打の内川聖一が入団した。

 ソフトバンクに在籍した10年間で、6度の日本一に貢献。しかし、7度目の日本一となった昨季は最後まで一軍出場の機会がなかった。

「最後の道になると思いますので、もうひと花自分で咲かせられるように、頑張りたい」

 投手陣では東京大学出身の左腕・宮台康平が、日本ハムから入団した。ドラフト1位ルーキーで慶應義塾大学出身の木澤尚文とともに、大学時代に慣れ親しんだ神宮球場のマウンドで一軍に定着したい。同2位の左腕・山野太一、同4位の内野手・元山飛優、同5位の外野手・並木秀尊と、木澤を含めて大卒ルーキー4選手が一軍キャンプスタートとなった。

 新外国人では、メジャーで実績を持つ3人が入団。右打ちの外野手ドミンゴ・サンタナは2017年にブルワーズで30本塁打、2019年にマリナーズで21本塁打を記録した長距離砲だ。イチローとともに出場した2019年の東京ドーム開幕戦では逆転満塁本塁打を放ち、日本のお立ち台も経験した。

 ホセ・オスナは一塁、三塁、左翼、右翼を守る右打者で、昨季まで所属したパイレーツでは4年間で276試合に出場、通算24本塁打を記録している。右投手のサイスニードは昨季、アストロズで18試合に登板。193cmの長身からカットボールを投げ込み、ロングリリーフもこなしてきた。新外国人3名とも、来日時期は未定だ。

 コロナ禍で異例のキャンプインとなったが、新戦力がチームにどのような化学反応をもたらすのか。JERAセ・リーグは3月26日の開幕まで、見どころの多い時間を過ごすことになりそうだ。

【注釈】Annotation

※2021年4月23日現在、セ・リーグ所属の外国人選手は全て来日しております。