VISION of JERA

INTERVIEW

issue#02

JERA 代表取締役社長 垣見 祐二

海外エネルギー市場へ進出するためのグローバル化

―― JERAは設立当初から「グローバルなエネルギー企業を目指す」と掲げていますが、電力会社にはドメスティック(国内)な印象が強くあります。なぜJERAはグローバル化を目指すのでしょうか?

垣見:
元々、日本の電力会社は国内向けに電力を届けています。燃料調達も国内の発電のためのものでした。ところが今日、国内市場は人口の減少や経済の成熟により需要が縮小していくなかで、電力の小売全面自由化が進展することによって、今後さらに競争が進むでしょう。そういった時代のなかで生き残っていく方法のひとつに海外事業があります。燃料調達も発電もこれから電力を必要とする国や地域にインフラをつくっていく。海外、とくに東南アジアや中東には大きなニーズがあります。それに応えていくためグローバル化は必要なのです。

JERAグループのグローバルネットワーク(2017年1月1日時点)

もちろん縮小傾向とはいえ、国内市場は引きつづき重要です。日本のような社会が成熟した国では、安くて、品質の高い電力を購入したいというニーズがあります。海外も国内もやっていることは同じですが、求められ方が違うのですね。

いずれにせよ、シンプルに申し上げれば、国内と海外で発電をやり、そのための燃料調達をやっていく。さらに資源開発や燃料トレーディングにも進出していく。それが私たちのグローバル化です。
現在は世界的にもバリューチェーン化が進んでいます。私たちは発電から遡上するように燃料調達、上流へと進出を目指していますが、たとえば資源メジャーは上流から下流である発電に向かって進出しています。商社はその中間の流通という立場から上流、下流に進出をうかがっていますね。グローバル化とはシェア争いです。そこに挑んでいくのがJERAのグローバル化の使命といえます。

―― 代表取締役会長にはアメリカ人のゴーデンカー氏が就任されました。これもグローバル化の象徴なのでしょうか?

垣見:
日本の電力会社、ガス会社を通じて、外国人が会長に就任することは初めてです。もっとも日本国内では目新しくても、世界的に見れば珍しいことではありません。ゴーデンカー会長は、まずグローバルな観点から見てJERAの経営が正しい方向を向いているか、見落としはないか、管理監督をしています。また、彼がもっているグローバルなネットワークも特筆するものがあります。さらに燃料契約や発電プロジェクト契約における法律専門家という面においても、貴重なアドバイスを与えてくれる経営者です。たしかにグローバル化の象徴ですが、私たちを世界市場へ導く監督ともいえるでしょう。

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燃料輸送事業

自社輸送船団の拡大

仕向地制限のない流動性の高いLNGを確保し、自社輸送船団を拡大することで運用の最適化を実現。収益面においては船舶保有会社へ出資し、安定した収益も確保していきます。

燃料輸送事業

LNG船「尾州丸」